ロン!!国士無双!!
楚の淮陰という地域に韓信というプータローがいましたー。
一日中働きもせずお腹を減らしながら釣りをしたり、とにかくブラブラしていましたよー。
韓信は近所のお婆さんが哀れんで食べ物を分けてくれたり、同郷のならず者に絡まれてその股をくぐったりと散々な日々を過ごしていましたー。
この韓信の事を本当は凄いやつなんだー!と睨んでいた人物がいましたー。
楚の学歴エリート鍾離眜ですー。
鍾離眜は周囲から蔑まれていた韓信をずっと励ましていましたー!
「君は将来絶対に凄い人になるからクサっちゃダメよー」
韓信はこの頃育まれた鍾離眜に対する友情を生涯忘れませんでしたよー。それが命取りになるのはまだ少し先の話ですー。
ある日、秦打倒を掲げ楚軍が立ち上がると鍾離眜と韓信は募兵に応じ、楚軍に参加しましたー!
元々エリートだった鍾離眜はみるみる出世し、大将軍項羽の腹心になりましたが、評判が悪い韓信はいつまでたっても警備兵のままでしたよー。
鍾離眜は幾度となく項羽に韓信の重用を進言しましたが、項羽は全く取り合いませんでしたー。
その原因は楚のスーパーエリート項羽が持っていたエリート至上主義にあるとされていますー。
もちろんそれもあるんですが、私は項羽と韓信は能力的に似ている事が原因ではないかと思いますー。
項羽は一振りで数十人吹き飛ばす様なバリバリの怪物豪傑として語られがちですが、実際は優れた戦術家で、戦争の天才ですー。
韓信も同じく戦術の天才であった事から、韓信の能力はもう間に合っていると考えたのではないかと思いますー。
二人の共通点は戦術に長けていたことと、全体の文脈を読む戦略眼が全く無かったこと。
違う点は項羽の戦術は天才的な嗅覚から来ていた物に対して、韓信の戦術は優れた数学能力から来ていたこと。
韓信は優れた数学の能力を持っていましたー。
この時代で唯一確率計算が出来る武将、これは大きいですねー!
鍾離眜を唸らせたのも、蕭何に短時間で自分の能力を認めさせられたのもこの算術のお披露目を行ったからだと思いますー!