スパイは死刑2
なかなか荊州空け渡しの約束を履行しようとしない劉備のお尻を叩くため、呉の魯粛からスパイとして荊州に送り込まれた龐統は、諸葛勤からネジを巻かれた諸葛亮の強い推薦で副軍師に就任し、追い詰められた劉備はしぶしぶ蜀攻めの準備を始めましたー。
龐統は蜀の孟達、法正、張松らと内通し、蜀の劉璋に荊州軍を受け入れさせることに成功しますー。
劉備軍は2万の兵で蜀に入りましたよー。
劉備「劉璋くんさあ、俺はあんたを五斗米道から守るために遥々蜀まで来たわけさー、助けてもらうんならそれなりの誠意ってあるよねー。」
劉璋「ぶひー、分かりましたー!」
こうして劉備は軍1万と物資をたんまりせしめましたー。
さて、いよいよ劉備は漢中の張魯を攻めるのかと思いきや、劉備は一向に漢中攻めを始める気配はなく、劉璋からせしめた大量の物資を民や兵に分け与え人気取りを始めましたよー。
そんな中、馬超を倒して西涼を制圧した曹操が再び南下してきましたー。
荊州を守護していた関羽は孫権と共闘し曹操軍の楽進と対峙しますー。
これを見た劉備は関羽軍を補強するために漢中攻めを放り投げ荊州に戻ろうと考えましたー。
曹操を心のそこから恐れている劉備は3万の兵では不安を感じ、劉璋にさらに追加1万の兵と物資を出すように要求しましたよー。
五斗米道と戦う為に1万の兵と大量の物資を劉備に差し出したのに五斗米道をほったらかして荊州に帰るため追加でもう1万。
この劉備の要求は外道のものでしたが、劉璋は要求の半分だけは出して残りの兵で五斗米道に備えましたよー。
これに劉備は超絶怒りますー!
「半分?ケチくさいこと言ってんじゃねえ!」
五斗米道を制圧するために劉備に物資を与えたのにそれを放り出して荊州に帰るだけでも劉璋への裏切り行為。さらに追い銭を要求した劉備の無礼に目を瞑り、劉璋は半分は支払ったわけです。
劉備の怒りは完全に逆ギレですねー。
こうして劉備は手元にいる蜀兵に「家族を殺す!」と脅迫し強制的に劉璋を裏切らせましたー。
そうこうしている間に濡須口の戦いは孫権軍の勝利で幕を閉じましたー。
流石は海軍最強の孫氏ですー。
こうして荊州の憂いは落ち着き、満を持して劉備は蜀の劉璋に攻め込むのでしたー。
劉備の蜀攻めの大義は「貢物が少なかったから」というなんとも情けない物になりましたー。