拡張する殷、怒りに燃える羌族。
神話の時代、黄帝と蚩尤の戦いが勃発しましたー。
一方の蚩尤は「武器」というものを初めて発明した戦いの神とされていますー。
蚩尤の軍は風雨を自在に起こせる能力を持っていましたー。
暴風雨で視界を遮られ、黄帝軍は蚩尤軍に大苦戦。
これに対抗するため、黄帝は自らの娘、魃を天界から呼び寄せますー。
魃は日照りの女神で、蚩尤軍の暴風雨をあっという間に晴れに変えてしまいましたー。
この隙に黄帝は蚩尤軍に総攻撃、見事蚩尤軍を打ち倒したのでしたー!
話を殷代に戻しますー。
甲骨文字が登場し、殷王朝という占いを基礎としたネットワークで共有されたことにより、中華文明が始まりましたー。
意志疎通の複雑化により各邑の生産力は格段に進歩しましたー!
その反面、近くの邑から奪ってくれば済んでいた奴隷労働力が一気に枯渇しましたー。
隣接する邑が同じ殷ネットワークに所属する仲間の邑になったため襲えなくなったんですねー。
殷ネットワークの人達は異民族から奴隷を充填しようと考えましたー。
文字の発達により黄帝vs蚩尤の神話は共有されていたので、殷の人達はこれを利用しましたよー。
黄帝は名前を公孫軒轅といい、漢民族の始祖とされ、一方敗北した蚩尤は中華の西に位置する羌族の始祖ということになりましたー。
敗北者蚩尤の子孫と見なされた羌族は殷ネットワークの人から差別され、奴隷として使役されましたよー。
キングダムで羌カイちゃんが戦いの神蚩尤の力を身体に宿す設定は、羌族が蚩尤の子孫とされていたことから着想されていますー。
と言っても羌カイが羌族だったかどうかは分かりませーん。
次回は怒りに震える羌族のあの人が登場しますー!